昨日、膨大に積ん読している本たちを棚に整理していると、
私の心を惹いている本があることに気がつきます。
それは、心の最奥に波面を起こす言葉を備えた詩人、
Oriahの本でした。
私には、
心身ともに調子を崩したため、
思い切って会社を辞め、
社会の日常から離れ、
心身を休めていた時期があります。
それほど多くのお金を
私は持ち合わせていなかったので、
やがて貯金は底を突きました。
その頃の私はとても意固地だったので、
現実を柔軟に見るゆとりがなかったのだと思います。
社会に復帰することに、
おおきな葛藤を抱えながら、
会社の面接を受けつづけていました。
お金も尽き、税金も払うことができない。
家に入れるお金もない。
自分自身を肉体的に生かすため、
元の仕事に復帰せざるを得なかった頃のことです。
現実的な選択はどうあれ、
自分の心深くから届いている声とのつながりだけは、
保っていたかったのだと思います。
結局、いちばん避けたかった仕事に戻らざるを得ない状況にあったときに、
私の心を支えていたのが、OriahのThe Invitation (招待)という詩でした。
この詩を読んでいると、
もうひとりの自分が、まっすぐに私を見て、
静かに心のなかで問いかける様子が思い浮かびます。
詩を読んだときに、
この詩を自分の感性で訳してみたいと思い、
その訳詩をブログに掲載したことがありました。
その訳詩をふたたび掲載したいと思います。
私がいま、そう思うのは、
当時のような意固地な気持ちからではなく、
素直な、ひらいた、おおらかな心で自分の人生を生きることに、
もっと自分でGoサインを出してごらん、というメッセージが、
私から、私自身へ宛てられているからだと思います。
自分の心に秘めた意図や方向性があるなら、
そこにはやがて、現実にかたちになる種があるのだから、
水遣りを適切に行い、育んでいけば、
自分らしいあり方で、自ずと形になってくるものがあります。
大切なのは、それがどうやって花開くか、
その過程へのこだわりは忘れ、
ひらきなおった気持ちで過ごすことです。
人生は不思議に満ちあふれた世界です。
私たち人間の存在を超えた、
もっと、もっと、遙かにおおきな、
神秘的な力が働いています。
その力が自由に働くためには、
意固地な意志を脇に置き、
ただ純粋な気持ちで、もともと抱いていた目的に心を向け、
自分がいいと思うことをたんたんとやっていくことや、
素直にひらきなおり、ときには人に助けを求めることも
大切になるときがあります。
心の炎は、消すことなく...
そして、いつも心には花を...
I say, good bye to year 2013.
I say, hello to year 2014!
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The Invitation (招待)
あなたの仕事が何なのか
私にはそんなことどうでもいいの
あなたの心の叫びがどうしようもなくってあなたに訴えかけている
その心の叫びのことを私は知りたいの
そしてあなたのハートが本当に求めていることに耳を傾けてみようと
あなたが真剣に思っているのかどうかを私は知りたいの
あなたが何歳かなんて関係ないの
愛するために
あなたの夢を生きるために
本当に生きることに挑戦するために
あなたが思い切って自分をさらけだせるかどうか
私は知りたいの
あなたがどんな運勢の持ち主なのかなんてことはどうでもいいの
あなたがあなたの悲しみの核心に触れたことがあるのかどうかを
私は知りたいの
あなたがこれまでの人生で裏切りに遭い
そこから新たに人生を切り拓いてきたのかどうか
それともね
もっと傷つくのが怖くって
引きこもったり心を閉ざしてしまったりしたのかどうか
私はそのことを知りたいの
私の痛みであれ あなたの痛みであれ
隠したり
和らげたり
消し去ろうとしないで
しっかりと痛みを感じ尽くすことができるかどうか
私は知りたいの
疑い深くなったり
さめて現実を見ようとしたり
人間として生きることの限界を思い起こそうとしないで
私の喜びであれ あなたの喜びであれ
喜びとともにあることができるかしら
激しく荒々しくダンスすることができるかしら
歓喜の流れに身をまかせることができるかしら
あなたの話が本当かどうかなんてどうでもいいの
あなたにとっての真実を大切にするがゆえに
ときには人の期待を裏切ることをいとわないでいられるかどうか
私は知りたいの
あなたの魂を裏切ることなくあるがゆえに
人の期待を裏切ることで非難されることをいとわないでいられるかどうか
私は知りたいの
不誠実であることによって
それが結果として信頼に値する人となっていくことができるかどうか
私は知りたいの
あなたが毎日見ているもののなかに
いつでも
美しい光を見出すことができるかしら
その美しい光が存在するところに
あなたのいのちと共鳴するものを見出すことができるかしら
あなたのものでも 私のものでも
失敗をしっかりと受け止めて感じ尽くすことができるかどうか
私は知りたいの
それでもなお 夜の湖畔に立ち
銀色に光る満月に向かって
“これでいい”と本気で言えるかどうか
私は知りたいの
あなたがどこに住んでいるのか
どのくらいたくさんお金を持っているのかは
私にとってはどうでもいいの
疲れ果て 深く心に傷を負い
深く悲しみ 絶望した夜が明けて
起き上がり
子どもの世話をできる人なのかどうかを
私は知りたいの
あなたにどんな知り合いがいて
どんな理由でここにやって来たのかなんて
どうでもいいの
私とともにいて
ひるむことなく
炎の真っ只中にいることができるかどうか
私は知りたいの
あなたがどこで どんなことを 誰と学んだのかなんて
どうでもいいの
表向きのものをすべて失ったとき
あなたを内側から支えるものは何なのか
私は知りたいの
あなたが孤独の中で
しっかりと自分と伴にあることができるかどうか
空っぽの瞬間に
そこにある孤独を心から味わって好きでいることができるかどうか
私は知りたいの
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